一年の始まりを祝って食べる、おせち料理。
今は通販でも手に入りますが、全部手作りする!という方や、
全部はできないけど買ってきたものを詰めるよ!という方もいることでしょう。
おせちは重箱に詰めて正月の席に出しますが、実は詰め方があるという事はご存知でしたか?
今回は、おせちの詰め方をご紹介します。
おせちの重箱、どんなものを選ぶ?
まず、おせちの入れ物である「重箱」について。
重箱の正式な段数は5段です。
上から順に「一の重」「ニの重」「三の重」「与の重」「五の重」と呼びます。
4が「与」となっているのは、4が「し」とも読める =「死」を連想する、ということから、演技が悪いとされているからです。
漆塗りで木製のしっかりとした重箱は、やはりそれなりのお値段になります。
職人さんがひとつひとつ、じっくりていねいに作るからです。
しかし、もちが良いものを選べば、買い直すこともなく子供の代まで使うことができますよ。
私の親の実家でも、古い重箱を今でも使っています。
高ければ高いほどいい、というわけではありませんが、お財布に余裕があるようなら、1ランク上のものを買ってみてはいかがでしょうか。
重箱はなかなか使うものではありませんが、子供の運動会のお昼や、外で食べるお弁当を詰めるときなどに使えますよ。
正式な段数は5段ですが、実際には2〜4段のものが多いようです。
また、仕切りつきのものもあります。
何人でどれぐらい食べるのか、何日もたせたいのか、正月以外も使うのか・・・
いろいろ考えて、大きさや段数を選んでみてくださいね。
どこに何をどう詰める?重箱への詰め方
続いては、重箱への詰め方です。
おせち料理には、地域性が大きく現れます。
いろんな詰め方がありますが、ここでは基本的な詰め方をご紹介します。
五段重ねの重箱の場合、各段の中身は以下のとおりです。
・一の重・・・祝い肴(いわいざかな)
酒のつまみになるおかずです。
黒豆、数の子のほか、関東では田作り、関西ではたたきごぼうなどが入ります。
・ニの重・・・口取り、酢の物
甘く味付けがしてあるものなどです。
栗きんとん、かまぼこ、伊達巻、なますなどが入ります。
・三の重・・・海の幸中心の焼き物
ここに入るのは、エビ、タイ、ブリなどや貝類などです。
エビを豪華に丸ごと入れる場合もあります。
・与の重・・・山の幸中心の煮物
ここには、野菜をごろごろ煮こんだ煮物が入ります。
煮物の中身は、れんこん、ごぼう、こんにゃく、にんじんなどです。
全て山や畑でとれる野菜ですね。
こんにゃくも、実は「こんにゃく芋」という芋から作られているんですよ。
・五の重・・・空
ここには、年の初めに家を訪れる神様「年神様」(としがみさま)から授かった福を詰める場所とされています。
まだまだたくさん福をつめられるように、5段目はあえて空にしておくのが基本。
予備の料理や、おせち料理を食べる家族が好きな料理を詰めても大丈夫です。
こちらの動画では、おせちの詰め方のひとつである「市松詰め」(いちまつづめ)のやり方を紹介しています。
他にも「八方詰め」「段詰め」「末広」「七宝型」などの詰め方があり、それぞれ日本に伝わるおめでたい形です。
おせち料理を詰めるときに、ぜひ参考にしてみてください。
いかがでしたか?
一年のはじめにしか食べない、おせち料理。
きれいに詰められたら、重箱を開けたときの感動も大きいものになりますよ。