冬になり、はやりだすのがノロウイルス。
感染すると、おなかが痛くなったり、吐いてしまったりします。
しかし、腹痛や下痢、嘔吐などは、他の原因でも起こるもの。
いったいどうやったら、ノロウイルスのしわざだと分かるのでしょうか。
今回は、ノロウイルスの検査方法と、検査キットについてご紹介します。
ノロウイルスの検査って何するの?
まず、病院に行くときには、誰しも症状だけが分かる状態のはず。
おなかが痛い、のどが痛い、などは分かっても、
「私の体内にはノロウイルスがいる!そこにいる!」
とわかる人はなかなかいないでしょう。
お医者さんも、そんな患者さんの話を聞いて、
「その症状なら、この病気じゃないかな」
と推理します。
話だけで分かる場合もあれば、心臓の音を聞いたり、横になってもらって体をさわったりして確かめることもあります。
ノロウイルスの場合、ふつうは検査はせず、話を聞くだけで
「あ、それはノロウイルスですね」
と決めてしまうことが多いそうです。
検査キットもあることにはあるのですが、感染していても反応が出ないこともあるので、重症化しやすい幼児や高齢者、またどうしても検査が必要な人におすすめするそうです。
ノロウイルスの検査キットって?
では、そんなノロウイルスの検査キットは、いったいどんなものなのでしょうか。
ノロウイルスの検査は、
・検査キットを使うもの
・電子顕微鏡で見るもの
の二種類があります。
電子顕微鏡のほうは大がかりになるので、何か特別な理由がないと、この検査はやりません。
例えば、学校や病院などで発生しており、さらに広まってしまいそうなときなどです。
こんなときは、検査結果を報告する必要があるため、電子顕微鏡での検査を行います。
患者が吐いたものやうんちの一部をとって、それを電子顕微鏡で見てウイルスを探します。
では、検査キットはどうなのでしょう。
検査キットも、うんちの一部をとって検査します。
どうしてもうんちが出ないときは、おしりの穴から綿棒をさしこむ……なんて痛そうなことをする必要がありますが、出るならトイレで取ってしまえば大丈夫です。
うんちを病院まで持っていく場合は、遅くても前の日までに出たうんちを、しっかりビニール袋などにしまって持っていきます。
検査では、うんちの一部を薬と混ぜてキットの上にたらし、その反応を見ます。
15分~20分ほどで結果が出るそうです。
電子顕微鏡での検査だと、3~5日以上はかかるそう。
そういった検査の専門家たちのところに送り、検査の準備をして、検査をして結果を出し、また送る……といったかんじになるため、どうしても時間がかかるのだそうです。
検査の費用は?どれぐらいかかる?
ノロウイルスの検査は、残念ながら保険が使えません。
あまり必要はないとされているからです。
検査キットは約5000円から。
電子顕微鏡での検査は、なんと約1万~3万円もかかります。
ただし、重症化しやすい3歳未満の幼児や、65歳以上の高齢者の場合、危ないので保険を使うことができます。
抗がん剤治療を受けていたり、治療で免疫力が低くなる副作用が出る薬を使っている人も、保険を使ってノロウイルスの検査を受けることができます。
こちらは研修前の学習用動画ですが、ノロウイルスについてよく分かります。
予防方法や、ウイルスの弱点も紹介されています。
ノロウイルスかも?と思ったら、まずは病院で診察してもらうのがおすすめ。
学生の場合、出席停止扱いとなり、医師が書いた診断書を提出すれば、出席日数にはひびかないこともあります。
その場合、治ったらもう一回病院に行って、治癒証明書をもらってくださいね。
診察を受けたあとは、薬を飲んで安静にしていてください。
早くよくなりますように。